CSR活動

岡山外語学院にて交通安全教室を開催 2014年7月11日

平成26年7月11日、岡山外語学院にて今年4月からの入学生約100名を対象に交通安全教室を開催しました。

ほとんどの方が日本語がまだ未熟なため、通訳していただきながらの授業でした。

開講時です。

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上の写真の右端(立っているピンクの服の女性の奥)の方々が通訳してくださいました。

私が一文をしゃべると、まずカンボジアの言葉で、続いて中国の言葉で通訳してくださいます。

また、それ以外の言葉の方々には、同じ言葉を使う方々が集まって着席していて、その中に通訳のできる方が一緒に座っていて、その都度周辺の方々へ通訳してくださいます。

こういう講義スタイルだということは打ち合わせ時に聞いていましたが、実際にやってみるとみなさんの反応にタイムラグがあって難しかったです。

しかし、そういうことも想定して、できるだけ通訳しなくても見ただけでわかるよう工夫して準備してきました。

 

 

まず最初は、自己紹介からです。

この自己紹介がいわば「導入」になるのですが、この導入次第でその後の雰囲気が決まると考え、かなり入念な準備をしてきました。

その導入とは、外国から来られているみなさんと私との共通点をお話することだと思いました。

実は私は若いころ外国に半年ほど行っていた経験があり、その時は私も「外国人」だった訳です。(下写真)

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そして、英語も現地の言葉もしゃべれない私は、ある工夫をしました。

それが『折り紙』です。(下写真)

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現地で『折り紙』を折ってみせると、たちまち大勢の人が集まって来て私を取り囲みます。

みんなの目が、まるで手品を見ているかのような好奇心で私の指先に集中し、口々に「テンボー(象)」とか「シンバ(ライオン)」とか言い始めます。

これがコミュニケーションの始まりです。

そして言葉を知らない私に対して、集まった人々が熱心に言葉を教えてくれました。

そうして私はあっという間に現地の言葉がしゃべれるようになりました。(少しですけど)

このような過去の経験、特に言葉が不自由であることの苦労をみなさんにお話することで、今のみなさんの苦労を少しでも共有できたら、と思いました。

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上の写真は『折り紙』を見せて説明している場面ですが、今回はこの導入のお話がとても良かったと思います。

みなさんが私を受け入れてくれたように感じました。

 

 

そして本題に入ります。

最初のテーマは、携帯電話使用による注意力低下について、みなさんの中から「日本語が少しは話せる方」と「ひらがなが読める方」を一人づつ募り実験です。

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突然落とされる棒を素早く捕まえる実験です。

まずお二人に通常の状態で実験してみると、お二人とも素早く棒を捕まえます。(こういう実験系は通訳が不要です。)

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その後で携帯電話を使って通話しながらや、メールを読みながら同じ実験をします。

するとお二人とも棒を捕まえられず棒が床に落ちました。(みなさん大ウケです。)

次に、こちらの学校の先生にも出て来ていただき、手のひらに棒を立ててバランスをとる実験をしていただきました。

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こちらも、通話しながらでは棒が立ちません。(バカウケです。)

こうして、交通場面の中で携帯電話やスマートフォンといった通信機器を使っていると注意力が奪われ、交通の危険が増すことを説明しました。

 

 

次のテーマは、音楽機器(ヘッドホンやイヤホン)使用による注意力低下について。

みなさん全員にヘッドホンを配布する訳にいかないので、みなさん自身の両手で軽く耳を覆い、ヘッドホンをしているかのような格好をしてもらいました。

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そして大きめの音量で部屋全体に音楽を流し、前の画面にはいろいろな写真が数秒ごとに変化する画像を流します。

みなさんが前の画像を見、流される音楽を聴いている時、

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怖いマスクを付けた人(こちらの学校の先生が扮装)がみなさんを背後からおどかします。

この実験で、音楽機器使用によって自分に迫る異変の気配に鈍感になることを体験してもらいました。

やはりこの実験も大ウケで、みなさんがなかなか静まらないのでなかなか次の話に行けないくらいでした。

 

 

そして次のテーマについて、「次はこれです。」と言って下写真の文字を映します。

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「 ↑ ここ 」の上にテーマが出ているのですが、その文字が暗過ぎて見えません。

そして、私がパソコンをクリックする度に、その文字がだんだん明るくなってきます。

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かすかに文字らしきものが見えてきますが、まだ読めません。

さらに明るくすると、

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「 Light 」の文字が。

みなさん「Light!!」と叫んでくれました。

普段は「薄暮時の無灯火の危険性」という言い方をしているテーマです。

この前置きで明るさのコントラストの必要性を説明した後で、実際に部屋を暗くして実験しました。

暗くなった部屋の前に机を出し、その上に自転車を乗せます。

最初自転車は後ろ向きに置き、そばに立つ私も夜光タスキを着用します。

そして、部屋の後ろから自転車と私に向かってライトの光を当てます。

すると自転車や夜光タスキの反射材が光るのが見えます。

その後、自転車を前向きに変え、夜光タスキもはずします。

すると、ライトの光を当てても反射材がないので光りません。

そこで、今度は自転車のペダルを回し前照灯を付けてみます。

この実験で、自転車の前照灯は自分の存在を他者にアピールする役目があるので、うす暗くなってきたら早目に前照灯を付けるよう呼びかけました。

 

 

最後のテーマは、点字ブロックについて。

これもいきなりテーマを言わずに、「ここでクイズです。これは何でしょう?」から始めました。(下写真)

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点字ブロックの突起を拡大した写真ですが、なかなか分かりません。

クリックする度にだんだん引いた写真になり、やがて点字ブロックと分かります。

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点字ブロックは約50年前に岡山市の三宅精一氏が発案し、開発そして普及させ、今では世界中に広まっています。

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岡山は点字ブロック発祥の地であり、そこはみなさんの学校からも近い(自転車で10分程度)場所にあります。

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次に、点字ブロックの上に自転車がたくさん駐輪してある写真をみてもらい、「目が見える誰かがこんなことをしている。」と問題提起しました。

みなさんが日常生活でよく使う自転車ですが、その置き方にも心をはらうよう、みなさんに呼びかけました。

こうして約1時間の授業が終わりました。

 

 

外国の方々への交通安全教室ということで、初めての経験でしたが、私にも非常に勉強になった1時間でした。

交通だけでなく生活全般でルールもマナーも常識も違うことに戸惑うことが多いと思いますが、みなさんが日本のやり方に早くなじんで、来日の本来の目的へ近づかれることを願います。

 

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