会社概要

私たちは「心通う教習を通じて豊かな未来を創造する」ことを理念として、無事故社会の実現に向けて自動車教習を通じたサービスの提供と社会貢献活動を行っています。

企業名 ウエストジャパン興業株式会社
事業所名 備前自動車岡山教習所
創業 1962年2月
代表者 代表取締役社長 吉村充司

Love Driver

「飲酒運転」、「無免許運転」ゼロを目指し、「命の大切さ」というものを強く岡山から発信し、岡山をより良い待へ。「誰かのために今」、なにをするか考え、そしてみんなが「愛のある運転を。」という想いをこめたプロジェクト「Love Driver」のインタビュー記事です。


自動車教習所を運営されていますが、どのような事故防止活動をされていますか?

弊社では、自転車事故防止活動が中心ですね。
と言いますのも、岡山で自転車の交通事故件数が多いのです。市内の主要大学も自転車圏内ですし、ファジアーノのホームであるKankoスタジアムも岡山駅から自転車圏内なんですよね。他県を見ると、主要施設が平坦で、近い距離にあるっていうのはあまりないんですよね。そのような地域性から岡山は、自転車の量が多い。なので、事故件数も多いんですよね。そういった事故を減らそうと、中学校や高校へ出向いて、「出張交通安全教室」を行っています。

飲酒運転防止についても、独自の取り組みをされているとか?

社内での飲み会では、行く前に帰宅方法を決めています。ただ単に、「誰々さんと一緒に帰ります。」だけでは駄目で、その帰宅方法を「何人かが必ず知っている。」という状態になってから、会を始めます。やっぱり飲酒後に帰宅方法を決めていても、ウヤムヤになってしまう事もありますし、周りの人が帰宅方法を知っていれば、電車で帰ると言っていた社員が駅の方向と反対方向に向かっていたら、注意できますよね。そうやって、周りも気をつけてあげないといけないと思いますね。

今飲酒運転というのは「飲酒して車を運転した人だけが悪い」だけでなく、「飲酒をしている人に車を貸す」のも駄目ですし、「車を運転するとわかっている人に飲ませる」のも駄目ですからね。

社外の取り組みとしては、埼玉県のグループ教習所において、埼玉県警が主で教習所がお手伝いをする形で、「実際に飲酒をした状態で教習コース運転体験」を行いました。これまでも、飲酒ゴーグルなどを使っての飲酒運転防止活動はありましたが、実際にお酒を飲んで頂き、飲酒運転の危険性を感じて頂きました。やはり、飲酒後は皆さん縁石に乗り上げてしまったり、スピードの感覚がなくなっていましたね。とても貴重な体験をされたと思います。

もちろん実験後は、お酒を飲んでいない人が運転して帰りましたが、そういった実験後のフォローも含め、警察の方と一緒に飲酒運転防止活動に取り組んでいきたいと思います。


無免許運転については、どのようにお考えですか?

ただ、教習所としては、もっと広い意味での無免許運転を皆さんに知って頂きたいですね。例えば、農業用のトラクターを公道で運転するには、そのトラクターにあった運転免許が必要となります。皆さんが持っている普通免許では小型特殊自動車と呼ばれる「小さなトラクター」は運転できるのですが、最近はトラクターの大型化が進み、普通免許では運転できないトラクターも増えてきました。農協とも共同で注意喚起を行ったりもしていますが、まだ知らない方もいらっしゃいますね。

トラックについても、平成19年以前は普通免許で8tまで乗れていましたが、現在は5tまでしか乗れません。なので、この法改正を知らなかったので、現状の普通免許で8tを運転してしまっても、無免許運転になってしまいます。こういった無免許運転は、トラックでいえば運転を命じる企業が気をつけると共に、個人個人、自分自身で気をつける事が大事ですよね。

岡山の交通事情については、どうお考えでしょうか?

他県の方によく言われるのが、「岡山県民はウィンカーを出さない。」という事ですね。道路に「★合図」と、ウィンカーを出すように書いてありますが、わざわざ「合図を出しましょう」と書いてあるのは岡山と香川ぐらいなんですよね。ちなみに香川は★ではなく、オリーブマークですけど。それくらいウィンカーを出さない人が多いんです。そして人口10万人あたりの事故数件数では、岡山はワースト7位と、結構悪いんですよね。

そのような状況で、代わった交通安全の取り組みもされているか?

岡山スマートドライバーという、お互いの運転を「褒め合う」事をキーワードにした運動です。この運動は、首都高の交通事故を減らそうという「東京スマートドライバー」という東京の首都高速限定での活動でしたが、二年間の基幹プロジェクトが終わり、継続していく中で2009年から全国に広まっていきました。

ボランティアベースで、このスマートドライバー運動に共感する人たちが、ある意味勝手(?)に。「ご当地スマートドライバー」を作り、活動しています。活動内容はシンプルで、「思いやり」や「気づき」があれば事故は減るはずと考えていて、「思いやりを増やす。事故を減らす。」を合言葉に活動をしています。

どうやって参加すればいいのでしょうか?

あまり難しく考えず、「今日から私もスマートドライバー」と宣言してくれれば、その瞬間からスマドラ運動に参加しています(笑)。

これまで、安全運転をあまり意識していなかった人でも、スマドラ宣言をすれば「よし!スマドラ宣言したら安全運転をしよう!」と思うはずです。三日坊主でも三日間は今までとは違う運転になると思うんですよね。

そしてそれを、FaceBookやTwitterで発信して欲しいです。「今こんなスマートな運転をしているよ。」とか「朝、5分早く出発をして余裕を持った運転をしているよ!」といった簡単な事でいいのでつぶやいて欲しいです。若い子たちってSNS使うの上手いじゃないですか。そうしているうちに、「いいね!」や「RT」がついて、拡散して自分もこんな運転が褒められるんだ!と思えば、嬉しくなり運転も良い方向に変わっていくと思います。

この当たり前をもう一度見直して、それを「いいね!」と褒め合っていくのが、スマートドライバー活動の基本ですね。その他にも、梅雨の時期は「事故が減る減る、ヘルヘル坊主」という、てるてる坊主みたいなグッズや、トレードマークのピンクのチェック柄の傘を色々な所に置いてもらったりもしています。

今の若い子たちって、僕らの世代より感受性とか社会貢献に対する意識が高いじゃないですか。協調性も強いですし、彼らが良いと思った事は、どんどんやってくれそうな期待もあります。そういった活動の中で、交通事故が減ってくれるのが願いですね。


岡山スマートドライバー